えがおで りんと このばしょで

表現者であり女・小沼枝里子のあれやこれ。

チケットを売る、ということ。

‪とても個人的な話であれですが、今回の出演舞台、あと2名様からご予約頂ければ個人記録更新です。‬
‪でも、今回の目標にはあと14名様。‬
‪集客、と言うと、ご予約の人数がただの数みたいになってしまうのであんまり好きじゃないんだけど、この記事では敢えて使う。

表現活動をしていく中でいつも憂鬱な気分になってしまうのがこの「集客」で、あたしの最大のネックだな、とも思っています。

 

小劇場の舞台を良くご覧下さってるお客様は、きっとほとんどの方がご存知かと思いますが、多くの団体が「ノルマ制」もしくは「集客数によるチケットバック制」を取っています。

 

ノルマ制は言葉の通り。

規定の枚数をノルマとして課され、達しなかった場合はその差額分を支払う方法。
30枚前後の事が多いですね。
基本的にはノルマを超えたところから「1枚につき◯◯円」とチケットバックが発生します。

 

チケットバック制は、団体によって色々。
1枚目から発生する事もあれば(500円スタートが多いように思います。んで、大抵スライド式。)、ノルマ無しの代わりに◯枚目からバック発生とか。

 

本当に団体さんによって様々なわけですが、基本的にはこの2つをベースにしている感じです。

そして、これがあたし達役者のギャラとなります。
先述の通り、30枚の販売が業界的には最低ラインになっていて、ぶっちゃけあたしもそのあたりのラインをうろうろしている感じです。

もし、小劇場である程度の額をギャラとしてもらう事を考えたら、100枚以上は必須でしょうか。
それでも、稽古期間の稽古場までの交通費や、割いた時間に見合う額なのか、と聞かれれば微妙なところ。

稼げない事が当たり前にまかり通ってる世界で、それでもただこの世界が好きで、ほとんどの人が社会人をしながら、アルバイトをしながら、必死に立っているのが小劇場という場所です。

一度の公演には決して安くないお金が動くため、団体側も当然必死。
予算の回収のため、演技力等は二の次で集客力のある役者を起用したり、Wキャストにする団体もあったりします。
(そういう空気を感じたところは、あたしはもう出ません。これは単なる好みの問題。)

逆に、出演者に負担をかけたくないので「せめても」とノルマ無しにしたはいいけれど運営が火の車な団体も多数。
ブロマイドやDVD、パンフレットなどの物販が収益の要になったりもしているけれど、結局は集客数が増えなければ意味が無い。
作品のクオリティをどれほどに上げても、観て下さる方がいなければ、舞台やライブは成立しません。

 

集客数=実力になっている事は事実です。理解もしています。
演技が上手いだけじゃ何にもならない。
だって芸能人でも何でもないから。

それでもあたしが「集客」に対して憂鬱になってしまうのは、「呼べない役者はクズだ」という風潮がゼロではない、かつ、そう見られてしまっていたら嫌だ、という怯えから集客をがんばってしまう節があるから。
あと、本当は告知を嫌がられていたらどうしよう、とかね。
(まぁこれはあたしの考え方の問題なんですけどね。このあたりは6月の時にもTwitterとかで書いたんだけど。)
ものすっごく正直な事を言ってしまうと、集客なんかしたくないです。(あー言っちゃった)

でも、「集客出来ない=団体さんの力になれない」って事で、それもめちゃめちゃ心苦しい。
割といつも、そこのせめぎ合いです。
一人相撲だってわかってるので、今はそこを変えるチャレンジをしてますが。

 

でも、だからこそ。

いつも観に来てくださるお客様、声援を下さるお客様、情報拡散にご協力下さるお客様、とにかく「表現」をしているあたしを目に入れて下さる方々に、心から感謝しています。

 

SNSが発達し、それらを使ったマーケティングブランディングの方法論が爆発的に増えました。
フォロワーの数を増やす事が重要視され、数を謳う宣伝文句がそこかしこに溢れているけれど。

たとえば1000人のフォロワーをどうにかこうにか増やしたとして、そのうち何人の顔を思い浮かべる事が出来るでしょうか。
増やした「だけ」の数に、果たして意味はあるんだろうか、と思います。
いや、あたしはその「フォロワー1000人」の景色を知らないから、戯言に聞こえるかもしんないんだけどさ。

あたしは、Twitterは相互で繋がるのは基本的にお顔と名前が一致した方のみにしています。
FBも基本的にお会いした事がある方のみで、そうでない場合はメッセージをきちんと下さった方のみ繋がらせて頂いてます。

昨年、どちらもアカウントを削除し作り直しました。
そこから一年ちょっと。

FBは270人。
Twitterはおよそ300人(公式アカウントとか相互ではないものとか抜いたら多分そのくらい)。

ほぼ全員がお会いした事がある方ですよ。
対面でお話した事がある方ですよ。

これ、すごくないですか?

勿論、すべての人とめちゃめちゃ親しいわけではないけれど。
少なくとも、「向けた心と向けて下さった心」がここに在るんです。

たとえその全ての方と密なお付き合いが出来ないとしても、この数はただの「数字」なんかじゃない。

血と心の通った「人間」が居るんです。

画面の向こう側に。

 

多分、これを忘れてしまったら。

これを忘れて数字としてしか見ないようになってしまったら、いつか何かが崩壊する。

口でいくらお客様は大事とか、人は財産だとか言ったって、わかる人にはわかるんだ。

わからなくても何かは伝播していくんだ。

本気で演劇が好きならごめんだろう。そんなの。

 

誤解を恐れず言うなら、あたしを好いてくださる方のすべてを好きにはなれません。

だけど、大事には出来る、と思っています。

だって、演じることが好きか、観ることが好きか、の違いだけで、「演劇好き」の同志なんだから。

お客様ではなく、同志が増えたらとても嬉しい。そんな感じです。

 

これが口だけにならないよう、あたしに何が出来るのか。

わかんないなりに、行動していきたい。

 

 

そんなわけで、現在公演中の「VAGUENIGMA-1959-」、満席回も増えてきましたが、まだまだご予約受付中です。

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狙い目は27日金曜。

でも、当日券も出せる可能性があるので、満席回でも諦めずに来てみてほしいです。

 

ここから15枚伸ばすのは厳しいかもしれないけれど。

とりあえず、あたしの目標とかそんなんは置いといて、この世界を一度でいいから観てみてほしい。

観れるならあたしが出てる回じゃなくてもいいんです。マジで。

心からの、お願いです。